6月 23 2013
伝えることが難しい、ういろの味について
黒ういろ七寸です。
毎日ういろを売っていて、
そのくせ上手に答えられない質問のひとつに、
「これって、どんな味がするんですか?」というのがあります。
「ういろって、ヨウカンみたいな味ですか?」とか、
「これってどれくらい甘いですか?」とか。
個人差があるので答えにくいものや、
製法や材料の味から連想いただこうと思ってあれこれ表現しても、
詳しすぎて、ただただお客様ますますわからなくなるばかりです。
「もっちりした搗き立てのお餅みたい」な感じというのは、
何を隠そう弊社のHP上の表現ですが、これも苦心惨憺でした。
餅とういろは材料が違います。
もち米とうるち米では、和菓子業界的にはまったく違うのですが、
一般のお客さんからはどちらも同じではないか?といった、
かなりワイルドな意見もありまして、他に適当な表現が見つからずに
今に至っています。
(だから、商品説明ができなくて、お茶とういろ食べてもらってるの!)
あと、難しいのが、サイズによる味の説明の違いです。
例えば、弊社の名物「黒ういろ」でも、
七寸(約21センチ)、ミニ棹(11センチ)、一口(5センチ)
と、サイズ展開がが三種類ございます。
で、次になにげなくお客様が
「味は、同じなんですか?」と、普通お尋ねになりますよね?
答えは、
「いや、使用している材料は同じなんですけど、
味は七寸の(値段の高い)ほうが美味しいんです。」
「…。???」
と、これまた不審なよくわからん返事をすることになってまして…。
何か高いほうを売りつけてるみたいな ?? …すいません。
この三種、安いからといって手を抜いたり、
高いからといって普段使わない高級材料を使っているわけでなく、
私たちが一番美味しいと思っている組み合わせの素材を同一配合で使ってます。
しかし、実は成型するためのセイロに流しているときの型枠が違ってます。
結果、蒸気の通りの違いなのか、
製品の厚みの違い・サイズの違い(七寸はぶ厚い)なのか?
口に入れたときの味わいがけっこう違うんです。
普段一口ういろを食べ馴れてる常連さんも、
初めて棹を召し上がれば、「へ?」ってなります。
沖縄黒砂糖を存分に使った一口ういろも十分美味しいと
思っているんですけど、昔からの型枠で厚くながした七寸は、
実は食べ比べると、また一段美味しいのです。
ウチのういろ独特のもっちり感は同じですが、
七寸には「トロン」とした風味があるんですが、これは個人差かなあ。
なかなかスパッと伝えられなくて、今日もまたゴニョゴニョ言ってます。w
味の違いを、どうしたらお客様に上手に伝えられるのか?
永年ひそかに困ってるんです。
どなたか、良いアドバイスがあれば助けてください。 笑