10月 22 2006
嬉しいこと。

先日、名古屋にあるお菓子の訓練校で「ういろ」の講義をしてきました。
そこではお菓子屋さんで働いてる人が多いのですが、ある生徒さんに、
「雀おどりさんは、お店としてどんなところに一番気をつけていますか?」と質問されました。
いきなり直球の質問で、ちょっと、考えさせられましたが。
やっぱり答えは、「人」です。
仕事をしていて嬉しいことも悲しいことも、
全て人から届けられます。
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その①
きょう、ある公共施設の窓口で申込書に名前を書いたら、
受付の素敵な女性に
「雀おどりさんですか?」と話しかけられてびっくりしました。
自分の名前しか書いてなかったので、
「どうしてわかったのですか?」と尋ねたら、
「お名前がブログに出ていました。」(もちろんこのブログのことですね。)
夕方で、結構急いでて (←いいわけ)、携帯片手に
正直ぶすっとしていたので、しどろもどろでご挨拶しました。あせる~。
でも、とっても嬉しかったので、次回ちゃんとお礼言います。
その②
来月退職する製造のW君。彼は入社してまだ1年半。
次の仕事見つけて転職する様子。
結構期待していたので、菓子学校にも入ってもらってた。
その途中での一方的な退職に、正直頭にきて怒りまくったが、
次の日彼の仕事の引継ぎのために、一緒に餡を炊くことになった。
彼の餡の炊き方の説明・注意点を聞いているうちに、
一年そこそこのキャリアの中で、一生懸命やっていたことがよくわかったので、
私の気持ちも、少し落ち着いた。
彼の炊いた餡は、すっきりと美味しかった。
だから、辞められるのは本当に痛いけど、
周りに聞けば、健康上の理由もあるとのこと。
…そうだね。
一生の仕事にしようと真剣に思うなら、向き不向きもとても大事です。
今は、短い間でも一生懸命仕事した彼がいたことが少々嬉しく、
いきなり退社するような彼の前途に、幸多かれと思います。
理由はひとつじゃないと思うけど、期待に添えられなくて…ごめんよ。
その③
写真の女性は私の妻です。
まだ結婚して2年にならないですが、
それでもこうして一生懸命やってくれています。
お店に季節のお花を飾ったり、メニューを考えたり、店番もやってくれます。
また、毎日工場から届くお菓子をどんどん味見して、
どんどんお客様に話しかけて、いろいろ感想を教えてくれます。
唯一の悩みは、食べ過ぎちゃうことらしいですが、
おいしいおいしいと一日にういろ5個は食べてくれる自慢の嫁です。
(太ったからって文句言ったら、バチがあたりますね。笑)
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良いお店も、悪いお店も全部「人」で決まります。
毎日の嬉しいことの積み重ねをエネルギーにして、
それでも少しづつお菓子を載せるウツワを磨いていきたいです。